徳島大学の医学部対策!共通テストや傾向を対策
徳島大学の医学部は、数少ない国公立大学の医学部の一つであり、毎年西日本を中心に全国から多くの方が受験します。徳島大学の医学部を志望しているものの、どれくらいの学力が求められるのかや、出題傾向が分からず、勉強の方向性が定まらない方も多いでしょう。
本記事では、徳島大学の医学部の概要や受験に際して必要な情報を網羅的にご紹介するとともに、具体的な受験対策も解説します。
徳島大学の医学部の受験を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
徳島大学医学部の概要
徳島大学医学部の基本情報は、下記の表の通りです。
設立 | 昭和26年4月に徳島医学専門学校を前身として設立 |
学科編成 | 医学科 医科栄養学科 保健学科(看護学専攻・放射線技術科専攻・検査技術科学専攻) |
生徒数 | 医学科723名 医科栄養学科206名 保健学科516名 合計1,445名 |
アクセス | 徳島キャンパス 〒770-8501 徳島県徳島市新蔵町2丁目24 蔵本キャンパス 〒770-8503 徳島県徳島市3丁目18−15 |
偏差値
徳島大学医学部の偏差値は、学科によって異なります。そのため、志望する学科によってゴール設定を行うとともに、適切な勉強を行う必要があるでしょう。
それぞれの学科における偏差値は下記の通りです。
- 医学科:73
- 保健学科/看護学専攻:55〜56
- 保健学科/放射線技術科学専攻:56〜58
- 保健学科/検査技術科学専攻:56〜63
- 医科栄養学科:56
いずれの学科も高い偏差値を求められており、合格するためには高い学力が必要となります。
また、保健学科については後期入試もあることから、偏差値に幅があります。後期試験は、前期試験と比べても倍率が高まるので、後期試験を検討している場合は注意しましょう。
受験難易度
先述したように、徳島大学の医学部では高い偏差値が求められます。そのことを踏まえると、受験難易度は高いと言えるでしょう。
ただし、倍率は2〜3倍に落ち着くことが多く、倍率が特別高いというわけではありません。
また、医学科の偏差値については他の大学の医学科と比べても、標準的な数値と言えます。保健学科・医科栄養学科については、他大学と比べても高めの水準となっているため、高い学力が求められていると考えられるでしょう。
4年間の学費
国公立大学では学費が一律で決まっており、6年間合計で3,496,800円の学費が必要とされています。学費の内訳は下記の通りです。
入学金 | 282,000円 |
学費/年 | 535,800円 |
ただし学費だけではなく、追加で教材費や国試の模擬試験費用、あるいは国試の受験費用が必要となるため、より多くの金額が必要になります。
医学部の場合は、必要な教材や自身で準備するべきものが多いため、資金面においても余裕がある状態にすることがベストと言えるでしょう。
奨学金制度
学費や教材費、日々の生活費をまかなうために奨学金制度を利用するのも手段の一つです。
奨学金として代表的な、日本学生支援機構による第一種(無利子貸与)・第二種(有利子貸与)をはじめとする様々な奨学金があるため、資金面で不安を感じる場合は申請を行うことを推奨します。
また、そのほかにも地方自治体から受け取れるものや、学部に限定された奨学金の募集が行われることもあります。余裕を持った大学生活を送るためにも、奨学金情報にはアンテナを貼っておくと良いでしょう。
学科の種類
先述したように、徳島大学の医学部は3学科で構成されており、その中にある保健学科には、3つの専攻が用意されています。
それぞれの学科と、専攻の特徴については下記の通りです。
グローバルに活躍する医師・医療系研究者を養成することに特化したカリキュラムで学ぶ。
栄養学にフォーカスして学ぶ学部。実際に臨床の場で、医師と連携しながら適切な栄養指導を行う管理栄養士の養成を目的としている。
- 看護学専攻:科学性・倫理性を基盤として、現場で看護活動を行える人材を養成することを目的としている。また、看護学の発展のために教育や研究も担えるスペシャリストの育成を目指している学部。
- 放射線技術科学専攻:放射線医療に関する知識や技能を身につけるとともに、患者様にとってより良い医療技術を高められる人材を養成する。
- 検査技術科学専攻:医学に対する幅広い知識を持つとともに、医療の発展に繋がる臨床検査技術者の養成を目指している。
一口に医学部といっても、学科・専攻によって学べる内容は実に多様です。自分の学びたいことが何かをよく考えた上で、受験する学科・専攻を選ぶことを推奨します。
取得できる資格
徳島大学の医学部では、それぞれの学科・専攻で医学系の専門職資格を有することが可能です。
それぞれの学科・専攻で取得できる資格は下記の通りです。
医師国家試験受験資格
栄養士免許、管理栄養士の国家試験受験資格、食品衛生監視員の任用資格
- 看護学専攻:看護師の国家試験受験資格、養護教論一種免許状授与の所要資格、保健師の国家試験受験資格
- 放射線技術科学専攻:診療放射線技師の国家資格受験受験資格
- 検査技術科学専攻:臨床検査技師の国家試験受験資格、健康食品管理士の認定試験受験資格
大学に行く目的として資格の取得がある場合は、どの資格を取りたいかによって選ぶべき学科が異なります。
上記を参考にして、自身はどの学科・専攻を受験するべきなのかを改めて確かめましょう。
徳島大学医学部の共通テスト得点率は?
徳島大学の医学部の受験では、他の医学部と比べても共通テストの比率が高いです。共通テストが占める割合は69.2%であり、この比率は日本の医学部の中でも最も高いと言えるでしょう。
それぞれの学科・専攻における、共通テストのボーダー得点率は下記の通りです。
- 医学科:76%
- 医科栄養学科:60%
- 保健学科/看護学専攻:前期54%、後期63%
- 保健学科/放射線技術科学:前期61%、後期50%
- 保健学科/検査技術科学:前期64%、後期50%
ボーダー得点率は、合格するにあたって最低ラインとして設けられている得点率です。そのため、共通テストで上記の得点率を取ったからといって、合格可能性が高まる訳ではありません。
確実に合格したい場合は、医学科であれば90%以上の得点率、そのほかの学部であっても80%以上の得点率が欲しいところです。
共通テストで高い点数を取れば、逃げ切り戦法で合格を掴み取れる可能性も高いので、十分な共通テスト対策を行うことを推奨します。
徳島大学医学部の面接に関して
徳島大学の医学部の中でも、医学科を受験する場合は面接が設けられています。
ここからは、徳島大学の医学部における面接の概要と質問内容について解説します。
面接難易度
面接は、例年「4人1組形式」のグループ面接が行われており、所要時間は20分程度です。医学的なことを問われたり、難解なやりとりがあったりすることはなく、比較的平易な質問が行われる傾向にあります。
医学に関する知識というよりは、受験生自身の興味関心や、入学することに対する意欲・態度を見られていると考えられるため、ハキハキとしたやり取りや言葉遣いなどに気をつけると良いでしょう。
面接で質問される内容
面接で質問される内容としては、自己紹介などの基礎情報に関するもののほか、医師になりたい理由や医師に関する時事問題に関する質問が多いです。
医師になりたい理由・徳島大学を選んだ理由などはもちろんのこと、大学で医師になるための勉強以外にやりたいことなど、生徒の興味関心を引き出す質問が行われます。
また、時事問題については、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医師の労働現場に対する意見を述べる質問や、医療業界で発生している現象について自身の考えを述べる質問などが行われます。
いずれにしても正解はないため、質問に対して整合性の取れた回答を論理的に行えるかが高評価の鍵になるでしょう。
徳島大学の医学部医学科を受験する場合は、学力面における受験対策はもちろんのこと、受験対策として、質問に対して論理的に回答する力を身に付けることが大切です。
徳島大学医学部の受験対策!
徳島大学の医学部に合格するためには、十分な受験対策が必要不可欠です。
ここからは、徳島大学医学部の受験対策について、詳しく解説します。
全体的に採点が厳しい傾向にある
徳島大学の医学部の採点基準は、ほかの医学部と比べて厳しい傾向にあります。そのため、記述式で回答する際は、認識の齟齬などが生まれないように、正しい日本語で論理的な文章を書く必要があるでしょう。
当然ながら、全体的に採点が厳しい傾向にはあるものの、型に当てはめて適切に回答を記述すれば、たとえ問題が最後まで解けなくても部分点をもらえる可能性も高いです。
特に数学については回答時のある程度のテンプレートがあるため、そのテンプレートに沿って論理的に記述するように心がけましょう。
数学
徳島大学の医学部の数学は、年度によっては7割以上の得点率を狙うことも可能です。
ただし、高得点を獲得するためには十分に試験の特徴を理解するとともに、それに備えた受験勉強を行う必要があります。
ここからは、数学における試験形式と対策方法について解説します。
試験形式
徳島大学の医学部の数学入試は制限時間が120分となっており、4つの大問で構成されています。それぞれの大問の中に3つほどの小問が用意されており、それぞれの小問が大問の完解の誘導になっています。
すべて記述式で解答する必要があり、証明問題が多く出題される傾向があり、論理的に記述することが必要です。
対策方法
徳島大学の医学部の数学入試対策としては、頻出単元となっている微分・積分や場合の数、式の証明問題の演習を繰り返し行うことが大切です。特に、証明問題は例年出題され続けているため、部分点でも取れるように演習を繰り返しておくと良いでしょう。
ただし先述したように、徳島大学の医学部は共通テストの配分が非常に多いです。二次試験対策を行うことも非常に重要ですが、共通テストが終わるまでは共通テスト対策も十分に行っておく必要があります。
英語
徳島大学の医学部受験における英語の難易度は、標準的と考えておけば問題ないでしょう。
例年の合格最低点の目安や、共通テストで85%〜90%程度の得点率を取ることを考えれば、英語で65%程度の得点率があれば合格する可能性が十分に高まります。
英語では小さな減点が行われることが多いことから、高得点を取ることは非常に難しいです。そのため、小さな減点がされることを前提として、どの分野も網羅的に理解した上で入試に臨む必要があるでしょう。
試験形式
徳島大学の医学部の英語入試は、長文読解問題となる2つの大問と、自由英作文の大問1つで構成されています。1つ目の長文読解では、社会系の文章を扱うことが多く、著者の主張や文章内容を十分に理解する必要があります。
2つ目の長文読解では自然科学系の文章が使用されるものの、1つ目の長文読解と同様に、内容把握や著者の主張理解が主な内容です。
3つ目の自由英作文では、文章構成が問題文上で指示され、その指示に則って書くスタイルの出題が多いです。そのため、指示に従って英作文を行う能力が求められます。
徳島大学の医学部における英語入試全般に言えることとして、英文で解答を求められることが非常に多いため、英作文の力を上げておくことが大切になるでしょう。
対策方法
徳島大学の医学部受験における英語の特徴として、文法や単語といった基礎力をベースとして、英語を処理するスピードや正確性を求める問題が非常に多いです。
そのため、まずは単語や文法を完璧になるまで繰り返し勉強しつつ、長文読解の処理速度と正確性を高める問題演習を行うと良いでしょう。また、3つの大問に共通することとして、英語で解答を書くことを求められるため、英作文の練習も欠かさず行うことが大切です。
ただし、数学と同様に共通テストが終わるまでは、共通テスト対策を十分に行いましょう。共通テストで高得点を取ると、受験全体を非常に有利に進められるため、共通テストを最優先事項と考えて勉強を進めることを推奨します。
徳島大学医学部の出題傾向は?
徳島大学の医学部の入試問題は、数学・英語ともに標準的な学力をベースとして、思考力を問うものが非常に多いです。
数学・英語における、具体的な出題傾向は下記の通りです。
数学
数Ⅲ単元の微分法・積分法や場合の数・確率が非常に高い確率で出題される傾向にあります。これらの問題を素早く処理する能力を磨いておくことで、受験全体を有利に進められる可能性が高いです。
毎年証明問題が出題されているため、式と証明の学習を早めに行うとともに、論理的に証明を展開する力を身につけることが大切です。
英語
3つの大問で構成されており、内訳は2問が長文読解、1問が自由英作文です。
長文読解では内容説明・理解説明の論述が求められるケースが非常に多く、英文を素早く、正確に処理する能力が必要となります。また、見慣れない単語が出てくるケースもあるので、文脈から単語の意味を予測する能力も求められるでしょう。
自由英作文については、7,000文字のワード数指定が設けられるケースが多いため、80〜100ワード程度の自由英作文の練習を繰り返し行っておくことを推奨します。
受験勉強を行う際には、出題傾向を把握した上で、その出題傾向に則る形で勉強を進めることが大切です。
必ず傾向を踏まえた上で受験勉強を開始しましょう。
まとめ
本記事では、徳島大学の医学部の概要を解説するとともに、合格するための対策法について解説しました。
徳島大学の医学部は、全国の医学部の中でも共通テストの比重が非常に重く置かれています。そのため、まずは共通テスト対策を十分に行った上で、二次試験対策として、出題傾向に則った受験勉強を進めることが大切です。
徳島大学の医学部を検討している方は、ぜひ本記事を参考にして、効率の良い学習を行ってください。
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